TKMデジカメ山歩き 2016/6/1(水)
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弥山天女の舞
スタート:熊渡 →
ルート :ナメリ坂から弥山川に下り狼平へ
 
歩いた足跡

歩行断面図
【所在地】奈良県
【山地系】大峯山地
 
 
 
  足跡のダウンロードは ( こちら ) から
※ダウンロードできない場合は こちらを参照
 
標高 時間
到着/出発
休憩
タイム
地名・ポイント名 区間
歩行タイム
ガイド本
コースタイム
(往)歩行
累積タイム
(復)歩行
累積タイム
自宅⇔現地 (往) (復)
670m  07:18   ① 熊渡 2:07 - 2:07   出発時間 05:35 16:45
   09:25   ② P1598北側 降下点 到着時間 07:10 18:50
0:31 - 2:38  
   09:56~10:02 0:06 ③ 河原小屋 跡 片道距離 72 ㎞ 72 ㎞
1:27 1:30 4:05  
   11:29~11:38 0:09 ④ 狼平 往復距離 144 ㎞(AVG= - )
0:44 1:00 4:49  
1895m  12:22~12:58 0:36 弥山 P1895  
0:36 0:45 5:25 0:36
   13:34   ⑥ 狼平  
0:33 0:40 5:58 1:09
   14:07   ⑦ ナベの耳  
0:56 - 6:54 2:05
   15:03   天女の舞 ASC(総上昇)プロトレック 1460 m
0:45 - 7:39 2:50
   15:48   ⑨ 林道着地点 DSC(総下降) 〃 1425 m
0:50 - 8:29 3:40
   16:38   ⑩ 熊渡 総上昇量(GPS) - m
  9:20 0:51   8:29 -     移動距離(GPS) 20.5 ㎞
 
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アプローチ

奈良 ⇔ 《R24》 ⇔ 《京奈和道》 御所南IC ⇔ 《R309》 ⇔ 熊渡
注)みたらい渓谷の先のトンネルで、平日のみ時間制限通行規制があった。 2016/5/16~2016/7/29


駐車場

熊渡


ルート

P → 《カナビキ尾根》 → 川合道 出合 → P1598北側 降下点 → 弥山川 → 河原小屋跡 → 《弥山川》 → 狼平 → 弥山 → 狼平 → 高崎横手 → ナベの耳 → 金引橋分岐 → 天女の舞 → 《カナビキ西尾根》 → P


記録

前から行きたいと思っていた弥山川の双門コース。 
難コースで 「山と高原地図」の標準タイムで、熊渡から狼平まで 6時間10分もかかる。当方の足では7時間くらいか。危険も多いとのレポが多く、単独行動の当方では手(足)が出ない。

しかし、ネットには川合道から河原小屋に下るルートのレポが何件かある。河原小屋から狼平までなら 1時間30分だ。
川合道から河原小屋に下る道は不明な点が多いらしいが、距離も高度差もそれほどでもない。
そのルートだと、日本の滝100選の中で最も到達困難と言われる「双門の滝」は見ることは出来ないが、双門コースの一部分でも体験出来るので、頑張ってみる事にした。

予定では、熊渡から弥山川への降下点まで 3時間、河原小屋まで 45分、狼平まで余裕をもって 2時間、カナビキ尾根からの下山に 3時間、トータルで 8時間45分と考える。この時期は日が長いので 8時前にスタート出来れば問題ない。
ただ、先週から体調が何だかイマイチで、少し心配な点もあるが・・・


熊渡は駐車できるスペースが少なく、休日は朝早くから混むようなので、ウィークデーで天気の良い今日、満を持して? 出かける。
ウィークデーなので朝の通勤帯に逢わないように早めに出発しようと思ったが、予定より起きるのが遅れた。慌てて朝食を取り、遅れを取り戻し自宅を出発。

川合の少し先のR309が工事中のため、天川村役場方面から迂回するも時間的には大したロスでもなかった。
また、みたらい渓谷の先の手掘りのトンネルも、ウィークデーは時間制限通行規制があったが、9時から17時までなので問題なし。
現地の熊渡には 予定より早く 7時10分に到着。先行車が既に2台駐車していた。


林道終点まで 35分歩き、林道の先に繋がっている山道に入る。植林地の中の道で良く踏み固められた山道が続く。
高度 1050m辺りで尾根登りに変わり、植林地から自然林になった。
途中で2か所ほど、尾根から山腹を迂回する巻ルートの分岐があったが、激坂でもないのでそのまま尾根登りを続ける。

川合道のある主稜線の手前で、大きなリュックを背負った単独さんとすれ違い、川合道に合流。スタートしてから 1時間46分だった。5年前に1度ここに来た時は蒸し暑い時期で 2時間25分かかっていたが、今日は肌寒いぐらいの気温が丁度良く、順調以上に来れた。

川合道に乗り、少し進むと若い単独の外人さんとすれ違う。発音のいい日本語で「こんにちは」と挨拶される。
P1518の北側の鞍部まで来て、ココから河原小屋に向かうルートがある筈と、その方向を見ると赤リボンが前方に見えた。そこで川合道を別れ河原小屋に向かう。

赤リボンがあって安心して、踏み込んだが、その先は目印はない。踏み跡もない。何となくルートっぽい所を巻いて行く。
しばらく進むと、そのルートっぽい所が段々と怪しくなり出す。方向的には間違いないので、歩けそうな所を進むが、踏み跡はない。

GPSを頼りに何とか歩けそうな所を進むと、途中で2個所、古いテープがあった、しかしその付近に踏み跡はない。「ナベの耳」から落ちている谷方向に下り気味見に向かっていると、古道と思われるような道に出合った。残念ながらその道は各所で寸断されていた。

まだ崩壊していない古道?の部分を拾いつつ目的方向を確認しながら下ると、弥山川に繋がる支谷(「ナベの耳」からの谷)に出た。その谷から弥山川に降りる。
対岸に赤テープが見えたが、迷ヶ岳への取付きだろうか?

歩きづらい河原を河原小屋に向かい遡る。少し進むと、どでかい岩がゴロゴロしていた。河原小屋を一気に潰してしまった大崩壊現場だ。
河原小屋があった形跡が何か残っていないかとウロウロするが、なにも見当たらず。大岩に腰かけて一服しオニギリで小腹を満たす。

崩壊地点を超えると、広い河原一面に砂利が引き敷かれたようになっていた、崩壊した土砂が堰になって、上流から流れてくる砂利を堰き止めた為だろうか。一面砂利に覆われ水の流れはないので、伏流水となってこの砂利の下を川が流れているみたいだ。

そんな砂利の上を進むと、その先で行き詰まる。周りを見回してもルートは見当たらない。
どうしようかと考えながら引返すと、左側(左岸)に鉄クサリと鉄梯子が見えた。先ほどは正面しか見ていなかったので見落としたようだが、確かに注意していないと分かり辛い。
その先、鉄梯子・鉄桟橋を幾つも越えて行く。

再び河原に下りると、対岸の右岸に赤リボンが見えたので右岸に移動し、赤リボンの所を登って行くと、その先ルートがない。道を間違えたようなので元に戻ろうと下っていると、左側に下る道があった、右下に折れる分岐を見落としていた。
とにかくルートがややこしい。分かりやすい所に目印があるとは限らないので、周囲に目を配っていないと、直ぐにルートミスだ。

そんなんで、しばらく進むと今度は谷分岐だ。どちらの谷かと周りを見回すと鉄筋を打ち込んである岩が右側にあった。その岩を鉄筋を利用して越える。右の谷に入ると、その先に吊梯子が見えた。
大した高さではないのでイッキに登ろうとしたが、案外に手ごわい。
固定されていないので踏んでいる足のステップが不安定のため足に力が入らない。なんとか腕力で体を持ち上げる。
おまけに体重で梯子は岩に押し付けられるので、手で掴むステップが岩に貼り付いて掴みにくい。

その先の鉄梯子を上がると、今度は空中廊下の始まりだ。
手前側は距離もなく、岩をへつった上の滑り止めに、鉄筋が打ち込まれており、鎖の手摺もあるので、問題ない。
しかし後ろの方は岩のほぼ垂直の崖に12~13本の鉄筋が打ち込んである。恐る恐る足を踏み出したが、鎖の手摺があるので案外に恐怖感は感じない。鎖から手を離し岩に体を預け写真を撮る余裕もあった。

吊梯子と空中廊下、スリルがあって面白かった。
その先少し迷いながら、狼平に無事到着。河原小屋から 1時間半弱 ほぼコースタイム通り。

狼平避難小屋に入ると、川合から来たという単独の青年がいた。少し言葉を交わす。
当初は、ココから下山の予定であったが、思ったよりも早く来れ、このまま下山すると、みたらい渓谷のトンネルの時間制限通行規制に引っ掛かってしまう。
心配していた体調は、緊張感で気が張っていたせいか逆にベストで体力に余裕があるので、弥山から八経へ周回に向かう事にした。

狼平から、ちょうど当方の歩幅にあった長い木の階段を順調に登り、44分で弥山神社に着くことが出来た。
弥山神社で山歩きの無事を祈願し、神社の裏手に回り、山上ヶ岳・大普賢岳方面のパノラマを見て、弥山小屋の前のベンチで昼食。

コーヒーを喫しながら、これからどうするか思案。
①八経ヶ岳・明星ヶ岳からレンゲ道の周回に入り、登って来たカナビキ尾根で下山するか
②周回はやめて狼平に戻り、天女の舞から北の尾根(カナビキ西尾根)で下山するか
で、時間的には①は厳しいが日が長いのでギリギリ。それよりも歩いた事のない天女の舞の北の尾根を攻めて見たかったので②に決め、狼平に戻る。

狼平避難小屋の中から話し声が聞こえたが、そのまま通過。高崎横手から頂仙岳を左から巻いて、あさ別れた河原小屋への分岐を右に見て一下りすると、金引橋への分岐だ。
時間的に問題ないので予定通り天女の舞の尾根に向かう。

P1518を右から巻いて目的の尾根にショートカットしようと進むが、これが失敗だった。
危険なほどでもないが傾斜がキツク歩きにくい。しかも所々で大岩が行く手を拒むので、上から巻いたり下から巻いたり。
山の斜面を小刻みに登ったり下ったりで、体力を消耗するは時間はかかるで後悔しきり。ピーク越えした方がどれだけ楽だったか。

それでも何とか目的の尾根に出ると、反対方向には金剛山が遠方に見えていた。
天女の舞がすぐ上にあるのでそのままその尾根を下らず往復する。冬のシーズン以外に訪れたのは初めて。

再び尾根に入り下山開始。暫くの間は展望尾根でダラダラと下る。
P1364を左から通過し、その先は傾斜がキツクなるが、激下りという程でもない。細尾根を下る所を注意しながら進むと、傾斜が緩くなりヌタ場のある広い所に出た。
変な方向に下らないようにテープとGPSで確認しながら進み、再び傾斜がキツクなり、暫くこなすと、左側に林道が見えてきた。尾根先を見るとややこしそうなので、左の林道に滑るように着地。

その林道を 20分強 ダラダラと下って行き、双門コースの分岐点である金引橋からの林道と合流すると、男性2人さんと出会った。
当方の前に駐車していた人達で、双門ルートを歩いたとの事。当方の家の近くの方で熊渡まで、言葉を交わしながら一緒させていただいた。


トンネルの時間制限通行規制に 10分ほど早かったが、工事は終わっていたのか、通行止めは無かった。

 
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熊渡



平日の為、先着車は2台のみだった

橋を渡り通行止め柵の先にあるお馴染みの「双門コース案内板」

双門コース分岐
左は双門コースに、直進はカナビキ尾根コース。
往路は直進しカナビキ尾根に向かう。
帰路は天女の舞から北の尾根(カナビキ西尾根)を下り右の林道から降りてきた。

案内表示は、これしか見当たらなかった

金引橋

橋のガードレールに銘板が貼ってあった

林道終点
金引橋を渡って 20m程の所

植林地の中の、濃い踏み跡を登って行く

尾根に上がると尾根の東側が植林地から自然林に変わって来た

ルートは山腹方向に巻いているが、激坂でもないので、そのまま尾根を上がる。

山腹を巻いているルートと合流
激坂でもないので尾根を登るほうがベター。踏み跡も以前より多くなっていた

ココも左の尾根から登って来た。
テープは右側の谷を巻くルートを案内している。

主稜尾根鞍部の川合道に合流
スタートしてからここまで 高度差 760mを 1時間46分
5年前の蒸し暑い時期には 2時間25分かかっていた。

弥山川に下りる分岐が近付いてきた

左側に赤リボン発見
しかしその先には、テープも踏み跡も見当たらず。
GPSで検討付けた所を進む。
ややこしい

何となくルートのような感じ

一旦広い所に出る。
この尾根を下るとアウト。
「ナベの耳」から落ちている谷に向かって、斜面を巻き気味に下って行く

旧道の感じの道が出てきたが、繋がっていない。
ここまで古いテープが2個所あったが、何れも踏み跡はなかった

川音が聞こえ、弥山川に下る支谷(「ナベの耳」からの谷)に出た

支谷から弥山川に着地
川合道を別れてから 22分

対岸にテープが見えるが、迷ヶ岳へのルートだろうか

修覆山方面かな

河原小屋を潰した大崩壊地に出てきた

この辺りが河原小屋があった所かな
河原小屋の痕跡が残っていないかとウロウロするが、なにも見当たらず

河原小屋の対岸の山の斜面が崩壊した

崩壊地を超えると、様相が一変。
崩壊土砂が自然堤防になり、上流側はこんな形になったようだ。
水の流れが全くないが、砂利の下を伏流水が流れているのか

ルートを見失い、一旦戻ってみると、左岸側に鉄梯子があった。

続いて鉄梯子

鉄の桟橋
手摺の鎖の位置が低すぎて、役に立っていない。

初めての標識

こちらも鉄の桟橋

鉄の桟橋が続く

対岸に赤リボンが見えた。
テープなどの道案内がないと、ルートファイティング出来ない

ココは鉄クサリの手摺

左側の鉄階段で越していく

二股分岐に遭遇

右側の岩に、鉄筋が打ち込んであった。右側の谷に入る

鎖場

吊梯子
足場が固定されていないので、足に力が入らず、腕力で体を持ち上げる。 しかも体重で梯子が岩に密着するため、手でステップを掴み辛い。  腕力が試される

吊梯子のアップ
向こうの鉄筋杭は、吊梯子が出来る前の名残?

吊橋後を越えると、古い梯子の横に新しい梯子が

空中廊下
手前も向こう側も、鎖の手摺があるので、安心して渡れる

落ちたら大ごとになるが、体を岩に預けられるので、写真を撮る余裕があった

空中廊下を渡り終えた所
よくもこんなルートを作ったものだ

ややこしい所を抜けて再び河原に出る

狼平に到着
河原小屋跡を出発して、1時間半弱。何度もルートを見失いかけ、またスリルがあったが面白かった

狼平避難小屋
中に川合から来た単独の青年がいた。

12:24 弥山神社の裏側からのパノラマ

弥山神社の裏側から①
大普賢岳

弥山神社の裏側から②
稲村ヶ岳・山上ヶ岳

弥山神社正面の鳥居から
八経ヶ岳と左奥に釈迦ヶ岳

弥山小屋の前のベンチで昼食をして、時間的に厳しくなったので八経ヶ岳は断念し下山に向かう

八経ヶ岳
今回は山容を見るのみ。

狼平に下っていく延々と続く木の階段

狼平

河原小屋は H23(2011年)の台風(紀伊半島大水害)で流出したんだ

高崎横手
八経・明星を回って、レンゲ道からここに来たかったのだが

ナベの耳

往路で、ここから弥山川(河原小屋)に下った

静かなブナの森

新緑が眩しい

金引橋 分岐に到着
往路カナビキ尾根から、ココに上がってきたが、下山予定の「天女の舞」の北の尾根に向かう

P1518 を北から巻いて、最短距離で目的の尾根に乗ろうとしたが、ルートがなく、山腹を登ったり下ったり。 ピーク越えで「天女の舞」に向かった方がよっぼど良かった。 急がば回れか

「天女の舞」の北の尾根に出ると遠方に金剛山が見えた。
金引橋分岐から30分弱もかかった。

天女の舞
目の前だったので、「天女の舞」まで往復

「天女の舞」から
これから、正面の尾根を下って行く。 大日山が目立っているな

木にイッパイ花が咲いている

アップ

再び尾根に入り、天女の舞を見上げた所

P1364
ピークの左側を通過

ヌタ場

林道に着地
尾根の左側に林道が見えたので、そこに着地。尾根先は上から見るとややこしそうだった。

林道横に咲いていた花

アップ①

アップ②



無事帰還
前の車の人(男性2人)と双門コース分岐で出合い、ここまで同行。双門コースで登ったとの事
 
 
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